インフルエンサー、モデルとして活動する水谷咲さん(25)は2024年4月にXで「モテすぎて会社辞めた元コンサルOLです」と投稿し、賛否含め大きな話題を呼んだ。しかし実際の退職理由はモテすぎではなく、勤めていたコンサルティング会社でのセクハラ被害でメンタルを壊したことだった。

 退職後の幻のアイドル時代から、「モテすぎて」ポストなど炎上覚悟の投稿の真相、さらに公認会計士を目指す理由まで聞いた。(全3回の3回目/1回目から読む)

インフルエンサー、モデルとして活動する水谷咲さん ©三宅史郎/文藝春秋

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「生計を立てるのが難しそうだな」アイドル活動を辞めたワケ

――水谷さんは退職してインフルエンサーとして活動を始めますが、一時期アイドル活動もしていたそうですね。なぜアイドルは辞めてしまったのですか。

水谷咲さん(以下、水谷) ライブや握手会など、アイドルとして一通り活動してみて「これは生計を立てるのが難しそうだな」と思ったんです。ビジネスモデルとしても、ずっと続けるのは難しそうだなと感じてしまって。

 アイドルとして人気が出たとしても、卒業後も人気を維持するのって大変じゃないですか。注目されるために、ずっとアイドルとして振る舞い続けるしかなくなるのかな、と考えてしまって。私にとって、それは若い時間を消費することのように思えたので、アイドルと同時に事務所も辞めました。

 ただ良かったのは、アイドル活動を通して、ファンの方に「応援してもらえる存在」になることが大切だと学んだんです。だから1人で活動するようになってからは、多くの人に応援してもらえるよう、好きになってもらえるように工夫を重ねました。

 あとはチェキというものを知らなかったので、それがちゃんと商品になるんだと分かって。アイドルを辞めて1年ぐらいは、毎月自分のチェキを撮って売って稼いでましたね。

 

「モテすぎて半年でコンサル辞めました」とSNSに投稿した理由

――先ほど応援したい存在になるのが大事だと話していましたが、話題になったXでの「モテすぎて半年でコンサル辞めました」という投稿はその方向性とはだいぶ違いますよね。

水谷 あの投稿内容自体は、もうとにかくバズってインプレッションを上げて、みんなに認知してもらいたいという考えでの投稿です。

――確かに、その頃の水谷さんは「167cm49kg、Eカップで顔面SSランクなので、大抵のことはふーん。で済む」であるとか、だらしない服装をしたスッピン写真と、ばっちりメイクの綺麗な写真を並べた「これが→こう」などXで流行っていたミームに乗っかった投稿を多くしていましたね。

Xで話題になった水谷さんの投稿

水谷 そうです、そうです。それで私のことに興味を持ってくれた方には「実際に投稿を見ていたら全然尖っていなくてめっちゃいいじゃん」とギャップを感じてもらうのがいいなと思っていて。