――勘当状態が解けてから、両親はタトゥーに対してどんな反応を。
ちゅきめろでぃ 仲直りしてからタトゥーのことをお母さんに話しましたけど、なにも言われなかったです。お父さんも「ああ、入れたんだってね。お母さんから聞いた」ってノリで。
「エッ、めっちゃいい!」カラダに入れたタトゥーのデザインとは?
――最初に入れた、柄や文字って。
ちゅきめろでぃ 左の手首の「Bye」。
――「それまでの自分、さよなら」と。
ちゅきめろでぃ そんな感じですね。
――右の二の腕の内側に彫った化学式は。
ちゅきめろでぃ これはドーパミンとセロトニンでして。自分に足りてないと思ったんで入れました。「こうなったら、物理的に入れたれ」って(笑)。
――ドーパミンとセロトニンは“幸せホルモン”などと呼ばれていますよね。彫ってみて、効果のほどは。
ちゅきめろでぃ 鏡を見ながら「エッ、めっちゃいい! めっちゃいい!」って、テンション爆上がりで。ドーパミンとセロトニンがドッバドッバ出まくりでしたね。
――かねてから彫りたかった柄とは。
ちゅきめろでぃ デザインをずっと考えてたわけじゃないんですけど、手首になにかを入れたい願望はあったんで。この「Bye」と左手首の「Hi」は、最初から入れたかったかな。
「タトゥーは私にとってのリストカットだった」
――手首は肌が薄いから、彫るときは痛そうですね。
ちゅきめろでぃ 痛かったですけど、あの頃は心のほうが痛かったんで、外側の傷はどうでもよくて。このタトゥーは、私にとってのリストカットだったので。
私は商品だから、リアルなリストカットは絶対にしてはいけないんですよ。リスカするぐらいなら、しっかり死ななきゃいけないと本気で思ってたので。でも、そんな勇気もない。だったらこっちのほうがいいって、タトゥーにしたんですよね。
でも、鬱状態で自暴自棄になっていなければ、入れることはなかったと思います。絶対に。どちらかというと、私は理性的な人間だと思うので、メリットとデメリットを考えたらタトゥーを入れることを選ばない。デメリットのほうが多いだろうから。
でも、自暴自棄で天秤が作動してなかったから、「タトゥーが好き。入れてみたかった」という考えが勝って「入れてもいいや」って。そういうのもあって、「私、最強」とか「めっちゃいい」といったテンションでいる一方で「もう戻れない」って感覚もすごく強かったんですよね。

