「撮影していて危ないことは、めっちゃありますね。秋葉原へ1回撮影しに行ったときにいきなり男に殴られて」
YouTubeチャンネルの登録者数は50万人超え――10代のときに初めて女装姿を投稿し、ついには女装インフルエンサーとしての道を切り開いたひめにぃ様(28歳)。男らしさを求める家庭で育った彼がなぜ「女装」に目覚めたのか? 10数年女装を続けて気づけた「社会の変化」とは? インタビュー前編をお届けする。(全2回の1回目/後編を読む)
◆◆◆
田舎のヤンチャ坊主がなぜ「カリスマ女装家」に?
――子供の頃から可愛いものが好きだったそうですね。興味を抱いたきっかけはありますか?
ひめにぃ様 きっかけは特にはなくて、気が付いたら可愛い感じのが好きだった、という感じです。逆に、かわいいものとか好きじゃなかったですか? それって、たぶんきっかけとかないですよね。
――そうかも……。子どものころ、まわりの男の子と自分とは、好きなものは少し違うのかな、と感じたことはありますか?
ひめにぃ様 心は女の子、というわけではないので、そこまでは感じてなかったです。自分は男の子のものも好きだし、かわいいものも好きだな、とは思っていました。
――ただ、男らしさを求める厳しいご家庭で育ったそうですね。
ひめにぃ様 そうですね。うちの家族は「男らしくしなさい」みたいなのが結構強くて。小さい時に親が離婚しちゃって母子家庭なんですけど、怒られるときもお母さんから竹刀で殴られていました。お兄ちゃんが剣道をやっていたので、家に竹刀があったんです。そういう古い感じの家庭でした。
――初めて女装したのはいつごろだったんですか?
ひめにぃ様 4〜5歳のときにお姉ちゃんのプリキュアの衣装を着てみたのが初めてでしたね。それからは隠れてコソコソ着たりしていました。中学ぐらいから自分で集めるようになりました。
――お化粧もその流れで?
ひめにぃ様 化粧を始めたのは中学1年生のときです。元カノが3個上の高1だったんですけど、その子も女装させるの楽しい、みたいな人で。そこから、元カノに、化粧道具とかも揃えてもらったりして。ヤンキーの時も、ウィッグを被って女装はしていました。
――ヤンキー時代の写真もめちゃくちゃバズってましたよね。ヤンキーになったのは、何かきっかけがあるんですか?
