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TSUTAYAのデジタルシフトは、間違いではなかった
両社の20年を振り返って、ポイント経済圏の覇者を目指したCCCについて「蟷螂の斧」だった、と見ることもできるのだろうが、2010年代に「ポイント経済圏は無理筋だ」などと予測する向きは多くなかった、と記憶している。同じく、レンタルと中古ゲームでコツコツ稼いでいたゲオが、セカストへのシフトでここまで復活できると思っていた人もあまりいなかっただろう。
個人的な感想だが、正直CCCの未来予測の方が、当時としては秀逸であり、壮大な夢にチャレンジしない選択肢はなかった、と思ってはいる。ただ、その時点で可視化していない技術革新やプレイヤーに対策するのはやはり不可能で、それらの成長が凄まじすぎたということだろう。
両社の事例を見るに、衰退市場から事業転換で生き残る確率を上げる上で、既に多くの雇用を抱えているのであれば「一発当てて大成功」を目指すよりも、小さくとも実現可能性が高い市場を狙う方が良い、のかもしれない。少なくとも、ゲオグループの雇用はこれからも増えていくだろうが、CCCは加盟店を含めた仲間たちの行く末に悩み続けねばならない、ということだけは確かなのだ。
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