ダイエットで15キロ痩せ「少しずつ自分を肯定できるように」
――そんなふーさんがメイクやファッションに興味を持ったきっかけは?
ふー 大学進学で東京に上京してからダイエットを始めたんです。食事制限をして運動もするようになって15キロ痩せました。新しい環境だし、私のことを知っている人もいないからやりやすかったんですよね。で、YouTubeとかにアップされているコスメ動画を見て勉強しました。
洋服なんかも「WEAR」っていうアプリで着こなしを学んで。この服はこれと合わせるといいんだとか。それで友達とかとおしゃれして原宿に行って自撮りとかして。ダイエットで痩せたのもあって少しずつ自分を肯定できるようになりました。
――オシャレに興味を持ち始めてからお母さんに似ているなと感じることはありましたか。
ふー 痩せてから「ちょっと母に似たね」って言われることはありました。成長して顔がちょっと変わったのか、母の友達が久しぶりに私の写真を見て「なんかお母さんにそっくりになってきたね」って言ってくれて。
――憧れていたお母さんに似てきたのは嬉しかったですか。
ふー そうですね。母はどんな洋服も似合う人で、それこそメイクに興味を持った時にも母から「大事なのは足し算と引き算だよ」っていろんな技術を教えてもらったりして。
アイコン的な存在ですね。もう60歳くらいなんですけど、いまだに流行りのものにも敏感なんです。
メルカリで衝動買いしたアリエルのドレスがきっかけに
――ディズニープリンセスの仮装を始めたきっかけは?
ふー 小さい頃から母が大のディズニー好きだったので、ディズニー作品は結構見ていたんです。自分とは全く別世界のキラキラしたものとして楽しんでいたんですけど、2023年の12月にメルカリに売られていたアリエルのピンクのドレスを衝動買いして。
それまでも仮装とかコスプレに興味はあって、Twitter(現・X)で毎年ディズニーの素敵な仮装が流れてくるのを指をくわえて見ていたんです。
でもそこまでやるお金も時間も勇気もなくて諦めていたんですけど、なんかその時はノリで買っちゃって。
――ドレスはいくらくらいだったんですか?
ふー 中古だったので5000円くらいでした。
――届いてからすぐに着ましたか?
ふー 届いてからすぐに着てみたら「やばい! 仮装やりたい!」って思って、ウィッグとか調べ始めました。そこでプリンセス用のウィッグメーカーがあることを知って。次の日には池袋に行って全部揃えて、ディズニー仮装用のTwitterアカウントも作って、情報収集しました。
ウィッグもですが、メイク用品も普段のものとは違うので、一式揃えるだけでも結構な額になるんですよね。財布が痛いなと思いながら、プリンセスの魅力には勝てなくて、本格的な仮装を始めることにしました。

