体重は今より15キロ増、メイクもオシャレも全く興味なしだったウイッグクリエイター兼会社員のふーさん(27)。大学進学で上京し、憧れのディズニープリンセスの仮装とおじさんの仮装を始めた。そんなふーさんが明かす仮装の魅力とは。(全2回の2回目/最初から読む

ふーさん ©︎細田忠/文藝春秋

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「過去の自分に打ち勝つ楽しさ」

――今まで仮装したプリンセスの中で一番難しかったのは?

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ふー ラプンツェルです。自分の顔が丸顔じゃないので全然似せることができないんです。骨格が違うので、メイクを寄せてもなんか違くて。それに髪型もかなり特殊なので苦労しました。

「塔の上のラプンツェル」のラプンツェルの仮装をするふーさん (いおりんさん撮影)@iorin0624 

――プリンセスの仮装の魅力はどんなところですか。

ふー 大好きなキャラクターになれるっていうのはすごく楽しいんですけど、やっぱりどんどんクオリティーを上げていく楽しさ、過去の自分に打ち勝つ楽しさが一番大きいです。限界を決めないで、そのキャラクターをリスペクトして、どうやったらキャラに近づけられるか研究していく。もともと研究者タイプの私にはそれが合っているんですよね。

注目されているラプンツェルのウィッグは重さ3キロ

――ちなみにこれまでの仮装のウィッグはご自身で作成しているんですか。

ふー そうです。ウィッグを作った経験はなかったんですけど、独学で始めて今では個人事業主としてご依頼をいただいています。

 今固定ポストにあるラプンツェルのウィッグは480万くらいのインプレッションをいただき、今までで一番の傑作です。8回ぐらい作り直して、お金も通常の10倍を超えています。毛束を貼り付けたり、中に綿を入れたりとか、とにかく物理的に非常に体積が大きいので量を出すのが大変でした。重すぎてもつけていられないので、なるべく軽くしようと3キロくらいに抑えています。

――ディズニー・ハロウィーンで仮装をする際、ルールなどはあるんですか。

ふー 基本的にディズニーキャラに指定されているキャラのみの仮装です。公式が出してるキャラ以外は仮装禁止ですね。あとドレスの裾を地面に引きずるのもダメです。

 お面、つけ鼻、ゴムマスクの着用や顔の白塗りもダメですね。セキュリティの問題上、顔を変形し過ぎるのは禁止されています。仮装ルールは年によって内容が変わる可能性があるため、公式サイトの規約を見ることをおすすめします。