イスラム教を危険視し、現在、ニューヨーク市長選に民主党から立候補し、当選すれば同市初のムスリム市長となるゾーラン・マムダニを、9.11テロ事件を引き合いに出し、貶めていた。

 同時にカークは反ユダヤ主義でもあった。ユダヤ系が「大学だけでなく、非営利団体、映画、ハリウッド、すべてを支配している」と主張。しかしガザ問題ではイスラエル支持者であり、イスラエルのネタニヤフ首相は「カークは真実を語り自由を守ったために殺された」と追悼している。

同性愛を認めず、銃所持の擁護派

「汝、他の男と寝た者は石打ちの刑に処せられる」

 人気絶頂の幼児番組YouTuber、ミス・レイチェルがプライド月間に「隣人を自分のように愛しなさい」と聖書からの引用を行なった際、聖書からの上記の引用により反論。カークはキリスト教福音派の信者であり、信仰に基づき、トランスジェンダーや同性愛を認めなかった。

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 銃所持の擁護派でもあった。

「毎年銃による死亡者が出てしまうという犠牲を払ってでも、憲法修正第2条によって神から与えられた他の権利を守ることができる」

カーク氏の死を巡りSNSにはさまざまな声が

 チャーリー・カークの突然の死を巡り、今、SNSは荒れに荒れている。リベラルにとってカークの主張はどれも受け入れ難いものだったことから、死の直後から前述の過去の発言が繰り返しポストされた。

 しかしカークにインスパイアされ、カークをリーダーとみなしていた人々はカークへの深い哀悼の意を表した。

 カークと親しかったトランプの長男ドナルド・トランプJr.は、父トランプがカークを若者のリーダーだったとして称賛するポストをXにリポストし、こう綴った。

「兄弟、愛しているよ。君は多くの人に声を上げる勇気を与えてくれた。私たちは決して沈黙させられることはない」

ドナルド・トランプJr.のXより

 2024年に起きたトランプへの暗殺未遂事件を含め、事件を「左翼の暴力」とみて激しく非難するものもある。ナンシー・メイス下院議員は、容疑者が逃亡中の時点で「民主党のせいだ」と言い切った。

 民主党きってのプログレッシブ派であるAOCことアレクサンドリア・オカシオ=コルテスは「レトリック(言説)をめぐる議論をやめて行動を」と、銃規制運動の推進を求めた。