OZAWA 受け身の技術というのはケガをしないためのものだから、それについては納得するもしないもない。絶対的に必要なものだ。ただ、やはり毎日のスクワットや腕立てを一生やらせることに関してはなんて効率が悪いんだと思っていたな。
スクワットを500回、1000回やるって達成するまではキツイけど、達成しちゃったらべつになんの意味もないんだよ。それを一生繰り返すっていうことにずっと疑問は感じてた。
――スクワットのやりすぎはヒザを壊すだけだといいますよね。
OZAWA 壊すだけだし、レスラーになるために必要な基礎体のためだと言われてるんだが、あれを毎日繰り返しやる理由はまったくわからない。これは身も蓋もない話をするんだが、本当に脚に(負荷を)効かせてやろうと思ったら1000回なんてできない。効かせてやるスクワットなら10回で十分なんだ。
そういう意味のないことをずっとやらせるということ自体がプロレス界の縦社会の象徴なんだ。だからさあ、プロレスっていちばん盛り上がってる時期から比べると衰退していってるだろ?
優秀な人材が入ってこない業界
――うーん、まあ、プロレスラーであるOZAWA選手がそう言うのならそうなんですかね。
OZAWA 絶対に人気は落ちてんじゃん。それは過度な縦社会がそうさせてんじゃん。縦社会が強すぎるから門戸を狭めていて、新しい優秀な人材が入ってこない。たとえ入ってきたとしてもすぐに辞めちゃう。
プロレスってクリエイティブな仕事なはずなのに、そうして抑圧されることでクリエイティブなことができなくなって、結果、面白くないプロレスをやってしまう。そのせいで客が離れていき、レスラーも減るという現象が起きている。すべて過度な縦社会がそうさせていて、ずっとじわじわと衰退させ続けている。あのさ、プロレス界ってどんな人間がいるか知ってる?
――基本的には、プロレスというエンターテインメントが好きな人たちが従事している気がしますが。
OZAWA そう言えば聞こえはいいが、プロレス以外のことはなにもできない人間たちの集まりだよ。プロレスがなければ●●者になっていたかもしれない、なんなら▲▲者みたいな人間がトップに立ったりもするんだよな。
――▲▲者みたいな人間がトップに!?