自分の中の正義だけは見失わないでほしい
――スクープには、真実でなければ他人の人生を狂わせる怖さがあります。週刊誌という存在については演じてみてどう感じられましたか。
奥山 私もまだ答えを見つけられていません。きっとその意義は、簡単には理解できないのだと思います。自分が正しいと思うことを伝えることは大切ですが、それで人を傷つけていいのか、いや、良くないのではないか。でも真実は伝えるべきなのでは——。日向子と同じように悩みながら演じています。
ドラマの中で、取材対象者から「こんな仕事をして恥ずかしくないのか」といった厳しい言葉を投げかけられるシーンがあります。それは至極真っ当な指摘だと思う一方で、「でも私は知りたいんだ」という日向子の気持ちに共感する部分もあります。「週刊誌はなんのためにあるのか」ということもドラマの大きな軸の一つですし、視聴者の皆さんも一緒に考えていただけるのではないでしょうか。
――スクープを取るために、「張り込み」や「恋人のふり」をしてまで、仕事に挑む週刊誌記者に、奥山さんだったらどんな言葉をかけられますか。
奥山 自分の信じることを追いかけてほしいと思います。もしその記事が誰かを傷つけることになったとしても、後悔のないようにしてほしい。少なくとも書く人自身は自分を傷つけないでほしい。自分に嘘をついて一生傷つき続けるより、自分の中の正義だけは見失わないでほしいです。
どんな仕事にも光と影があって、特に週刊誌記者は時に批判を受けることもありますが、自分が信じる道を貫くことが大切だと思います。日向子も同じように葛藤しながら成長していくのだと思います。
――最後に、『スクープのたまご』をご覧になる視聴者にメッセージをお願いします。
奥山 最初からポジティブな気持ちだけで見始める方ばかりではないかもしれませんが、緊張せず、肩の力を抜いて楽しんでいただければと思います。登場人物と一緒に考え、悩み、ワクワクしながら視聴していただけたら嬉しいです。
ヘアメイク 山口恵美
スタイリスト 濱田恵(mugico.)
衣装 ZUCCa(A-net Inc.)
撮影 平松市聖/文藝春秋
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ドラマストリーム「スクープのたまご」
主演 奥山葵
TBS系
2025年10月7日 放送開始
毎週火曜 深夜0:58~
※一部地域をのぞく。放送時間変更の場合あり
NETFLIXにて9月30日(火)先行配信
HP:https://www.tbs.co.jp/scoopnotamago_tbs/
TVer:https://tver.jp/series/srrmp728su


