「嫌われている」と思い込んだゆえの反抗

 プロデューサーのつんく♂は後藤がモー娘。に入った時点からソロ歌手デビューを考えていたという。そしてグループ在籍中にソロデビューさせた上で、《彼女の潜在能力を考え、それを発揮する方法を考えた時、モーニング娘。の外で戦ったほうが、アーティストとしての才能がより開花すると、プロデューサーとして判断しました》とのちに明かしている(前掲、『モーニング娘。×つんく♂』)。

 ただ、当時の後藤はそんなつんく♂の考えなどつゆ知らず、ソロデビューしたからといって彼が自分を推しているとは思えなかったという。そもそも、つんく♂とのコミュニケーションはメールでのやりとりくらいで、彼が自分(後藤)を必要としているのかどうか、ちゃんと話を聞き、理解して、それから次に進むというスキルが当時の自分にはまだなかったと、彼女は後年省みている(前掲、『今の私は』)。

2023年にはつんくと「約15年ぶりの再会」(後藤真希YouTubeチャンネル「ゴマキのギルド」より)

17歳の誕生日にグループ卒業…在籍期間はわずか3年

 一方、つんく♂によれば、先述の判断から後藤とは約1年ほど何回かに分けて話し合い、彼女のなかでもグループを卒業してソロ活動に本格的に移るという意思が固まってきたので、17歳の誕生日である2002年9月23日に卒業することになったという(前掲、『モーニング娘。×つんく♂』)。

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 しかし、それでもなお後藤はつんく♂に嫌われていると勝手に思い込み、それゆえ反抗してしまうところがあったらしい。モー娘。20周年のオフィシャルブックでのインタビューでは次のように当時を振り返っている。

《卒業ライブまでそうでしたね。卒業ライブをつんく♂さんの思うイメージでプロデュースして下さっているのに、リハーサルでぶつかって。そのときの私は“何で、私の卒業ライブをつんく♂さんが決めるの? つんく♂さんがやればいいじゃん! 私のことは放っておいて!”って本気で思っていました。本当に子供過ぎて、申し訳ないです。あのときは終わった後に“お疲れさん”と一言頂いて。つんく♂さんが大人の対応をしてくれたおかげで無事に終わったという感じです》(『モーニング娘。20周年記念オフィシャルブック』ワニブックス、2018年)

 いまにして思えば、後藤真希がモー娘。に在籍したのはわずか3年にすぎない。しかし当人からすれば、次から次へと仕事に追われ、濃い3年間であったことは間違いない。

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