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「ボロい路線」なんていわせない!

 また、同じく8位の五反田駅発東急池上線は意外なランクイン。池上線といえば、1970年代に西島三重子の歌う「池上線」のヒットでもおなじみだ。この曲の中では「ボロい路線」として歌われており、それに東急がご立腹だったというエピソードも残る。

 が、そんなローカル色の強い池上線も、終電は東急の各路線の中でも東横線に次ぐ遅さ。途中の雪が谷大塚駅どまりなのが弱点といえば弱点だが、そもそも蒲田までなら京浜東北線1時1分品川発の蒲田行がある。池上線沿線、蒲田駅からのタクシー利用もあわせて考えれば、かなり遅くまで都心部で飲んでから帰れるエリアということなのだ。

 なお、さすがに大東京だけあって、ほとんどの路線の終電時間は0時30分以降。ただそんな中でも京成と京急だけはやや終電が早めなので注意が必要だ。京成は0時25分日暮里発の京成高砂行、京急は0時23分品川発の特急金沢文庫行が最終列車。それぞれのターミナルまでの移動時間も考慮すれば、日付が変わるまで飲み続けるのは少々リスクがありそうだ。

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©文藝春秋

 最も遅い時間まで走ってくれるのは……

 終電はただ遅ければいいわけではない。遅い時間でも遠くまで走ってくれればそれだけ利便性も高まるのだ。というわけで、最終列車の到着時間でランキングを作成してみた。その結果が上の表である。

 1時30分を過ぎても走っているのは中央線と高崎線の2路線のみ。いずれも高尾・高崎とかなり都心からは離れているし、高崎線に至っては都心を出発するのは23時台。ただし、裏を返せば高崎に住んでいたって23時過ぎまでは余裕で都心にいられるということでもある。朝の通勤時間帯にも座れることはほぼ確実だし、2時間近い所要時間をうまく活用できるなら、あえて”高崎”に家を構えるのもいいのかもしれない。家賃も安そうだし。

意外と(?)便利な群馬県高崎市 ©AFLO

「山手線が動いているから大丈夫」はNGです

 というわけで、ごく簡単ではあるが“終電の遅い路線&駅”ランキング、いかがだろうか。なお、これらのターミナルを接続している山手線の終電は1時15分品川着(外回り)・1時19分品川着(内回り)がいずれも最遅。「山手線が動いてるから郊外にも帰れるだろう」なんてことはないので注意したい。

 また、最終列車は他路線と接続してから出発するケースが多いので、どこか1路線が遅れるだけでところてん式に終電時間が遅くなる、なんてことも。筆者がよく利用している新宿発の中央線なんて、1時20分ごろに最終が出発することも珍しくないほどだ。慌てて他路線から乗り換えて終電に駆け込む人もいれば、遅れる出発にイラつく人もいる。そんな最終列車の人間模様も、意外と興味深いものかもしれない。