経済学者・成田悠輔氏がゲストと「聞かれちゃいけない話」をする人気連載。これまで公開された〈ノーカット完全版〉を一挙紹介します。[全8記事]

【8】野村万作「何もないところで、すべてのものを表現していく」

成田「いろんな舞台芸術が登場しました。その中で狂言の特徴は何だと思われますか? 」野村「よく言われるのは『喜劇』ということですが、外国でいうコメディと、日本でいう喜劇は同じなんでしょうか。僕はその二つはどこか違うんじゃないか、と思ったりします」… 

【7】室伏広治「働くモチベーションの根底のところを変えていかないと」

室伏「伺いたかったのは、労働の問題なんです。たとえばアスリートは、見ようによっては、かなり過酷なことをわざわざ好き好んでやっているとも言えますよね。かなりきつい環境にあっても、楽しそうにやっている人がたくさんいる。なぜ、スポーツではそれができて労働ではできないのかな、と」… 

【6】冨永愛「(日本のファッションの未来は)駄目でしょう」

冨永「やっぱりファッションに、新しいものはもう『ない』ですよ。あとは来た道をグルグル回って、いろんなところから要素を引っ張ってきて、化学反応を起こすだけみたいな」成田「ハイファッションのイノベーションはやっぱり死んでますか」… 

【5】野田秀樹「若い頃は、芝居って教えられるものでは絶対ない、と」

野田「うまくいったと感じる時は、舞台で演じている時に『おっ、今日は違う』となる。自分も違うけど、表現したものが違って、グンと上に一つ上がる瞬間があるんですよね。すると相乗効果でお客さんもグッと上がってくる」… 

【4】横尾忠則「瞬間と、そのプロセスが一番大事ですね」

成田「横尾さんの中で、価値の高い作品と低い作品というのはあるんでしょうか?」横尾「描いている時は、『これは昨日描いた作品よりいいぞ』なんて思って描いているんです。ところが、またあくる日に描くと、『昨日の作品より今描いている作品のほうがいいぞ』と思う」… 

【3】上野千鶴子「なぜあれほど不用意な発言をなさったんですか?」

上野「あの発言には、とんでもないことだと怒りを覚えました。なぜあれほど不用意な発言をなさったんですか? 今でも後悔しておられませんか?」成田 「『集団自決』という特定の単語が招く連想については、もっと注意した方がよかったと思いますね」… 

【2】隈研吾「“流動性”がないとみんな飽きちゃう」

隈「僕自身は今、神楽坂の奥のほうに住んでいるんだけど、そこは低層のいわゆる『既存不適格』がいっぱいあるようなところなんです。けれど人間という生物が住むにはそういう場所が一番気持ちいいんですよね」… 

【1】米倉涼子「女優転向で収入が5分の1に」

成田「あの映画(『劇場版ドクターX FINAL』)の中で、どこかで聞いたひどいセリフがあった気がしたんですが……『高齢の先生方は集団自決を』とかナントカとか」米倉「(笑)。聞かれるかなと思っていました。染谷将太さんが演じる神津病院長ですよね」…