モデルの引き際
成田 スポーツ選手だと引退後が大きな課題ですよね。モデルとして全盛期を過ごした後の人生後半について考えることはありますか?
冨永 もちろんあります。やっぱり若い子の世界だから。どうやってセカンドチャンスをつかむかという話ですよね。私もその問題はすごく気になっていて、できるだけサポートはしたいと思ってます。その計画もあって、2年前にモデルのセカンドキャリアを支援するための場として「クロスオーバー」という会社を立ち上げたんです。でも、それさえもやっぱり、みんなをすくい上げることはできないから。スポーツ界もきっと一緒ですよね。
成田 モデルという仕事の曖昧さというか主観性を逆手に取ることはありえそうですよね。スポーツ選手は成績が下がれば言い訳の余地なく追い出されるわけですが、モデルは成績の上がり下がりというより人に選ばれるかどうかの世界。感情や印象が支配者なので、見て選ぶ側の価値尺度が変わればそれだけでモデルのセカンドキャリアが創造されそうです。
冨永 それはあるでしょうね。実際に見る側の価値観によって、モデルの世界も変わってきているわけだから。大いに左右されると思いますね。
(構成 伊藤秀倫)
※本記事の全文(約7500字)は、月刊文藝春秋のウェブメディア「文藝春秋PLUS」に掲載されています(成田悠輔の聞かれちゃいけない話 第6回 ノーカット完全版 中編)。
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