「当時の女性の服装・メイクを研究されていたようです。1970年代の歳を取った主人公の姿を見て、彼女に『あの頃のおばさんソックリです!』と声をかけたら喜んでくれました(笑)」

 そう語るのは、今田美桜(28)が座長を務めた、NHK朝ドラ『あんぱん』の時代考証・大森洋平氏だ。

朝ドラ座長を務めた今田美桜

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戦時中の衣装は“わざとダボっと”穿いていた

 9月26日に最終回を迎えた『あんぱん』。やなせたかしがモデルの柳井嵩の妻・のぶ役である今田の、衣装の着こなしも見所の1つだった。大森氏が続ける。

「たとえばいまの女優さんは手足が長いので、戦時中のモンペでも格好よく、穿きこなしてしまう。でも今田さんは、オーバーサイズ気味のモンペをわざとダボッと穿き、いかにもその時代の女性らしく見せていた」

メモを抱えて新聞社へ(朝ドラ公式SNSより)

 やなせの出身地・土佐の方言指導を担当した俳優・西村雄正は、彼女の“聴力”に驚いたという。

「最初、たとえば『いらん』という言葉について、『(出身地の)博多弁も土佐弁も一緒なのに、イントネーションが違うのが難しい』と漏らしていました。でも習得スピードは1番早かった。朝ドラ『らんまん』でも方言指導をしましたが、主人公の神木隆之介さんも習得が早かったです。主役は耳がいいのかもしれません」

朝食は“おむすび”派。あんぱんは意外にも…

 24年9月にクランクインして約1年。ヒロインには、体調管理も求められる。欠かせないのが食事だ。

「朝ごはんに今田さんがよく食べていたのがコンビニのおむすびとゆで卵。特にツナマヨおむすびがお好きでした」(ドラマ関係者)

 なんと朝食はあんぱんではなく、“おむすび”派だったという。現場スタッフと一緒に、和気藹々と食事を取ることもあった。

「サラダ専門店のサラダもお好きで、さつまいもをトッピングしていました。差し入れのあんぱんを美味しそうに頬張っている姿を見かけたことも。ちなみにあんぱんは、こしあん派だそうです(笑)」(同前)

 長丁場の大役を勤め上げた彼女。ただ、最初から順風満帆だったわけではない。