「保釈から1年半。ようやく気持ちの整理がついて、自分のやりたいことが見えてきました。もう私の経歴でモザイクをかけなきゃいけない部分はない。これまでついてきた“嘘”も全部、正直にお話しします」
そう話すのは、結城るみな(27)。
「超名門私立大学法学部出身ミスキャンパスグランプリAVデビュー」の売り文句で2020年にAVデビュー。皇族が通ったことでも知られる名門・学習院大学のミスコンでグランプリを受賞したという経歴や、Twitterに《何故私がAVデビューしたかって…? お前への復讐》と投稿したことが話題を呼び、デビュー前から注目を集めた。
結城が覚醒剤取締法違反で逮捕されたのは2021年9月のこと。「文春オンライン」による関係者への取材により発覚した。
結城はデビュー直前の2020年3月に「文春オンライン」の取材に応じ、才女として振る舞う一方で、性に強い興味を抱いていた少女時代を明かしている。「AV女優は天職」と笑顔を見せていたが、この頃すでに結城は薬物に手を染めていた。
一体、何があったのか――。
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「勘ぐり」という被害妄想と「逮捕の予感」
――2021年9月に逮捕された時はどのような状況でしたか?
結城 その日は繁華街に出かけて、覚醒剤といつもは使っていないコカインを調達してお昼頃に自宅へ戻りました。当時は覚醒剤依存が末期の状態で、いわゆる「勘ぐり」という被害妄想の症状に悩まされていたのですが、この日も自宅マンションのエントランスへ向かいながら「今ここで、本名で声を掛けられたらどうしよう」という考えが頭をよぎったんです。そうしたら本当に捜査官の方に声を掛けられて――。
最初は驚きましたが、そろそろかなという予感はしていたので、観念して覚醒剤が置いてある場所に案内しました。
――逮捕されるという予感があったんですね。
結城 逮捕前の3カ月間くらいは薬物中心の生活になっていました。食事はのどを通らないし、倦怠感で身体を動かすこともできない。激やせして手は震えるし、言動もおかしくなって……。仕事に穴をあけることも増え、周囲から「やめないとヤバイよ」と忠告されていたほどでした。逮捕の前日には何を思ったか、「そろそろガサ入れが入るから部屋を片付けよう」とドン・キホーテで収納グッズを買っていました。