――そして大学に入学すると芸能事務所に所属。2016年、大学3年生でミスコンに出場してグランプリを受賞します。
結城 駆け出しでなかなか仕事がない時期だったので、これで箔が付けばいいなと思い、出場を決めました。まさかグランプリをもらえるとは思っていなかったので、本当にうれしかったのですが……。ミスキャンパスというだけで仕事が舞い込むわけでもないし、オーディションを何回受けてもうまくいかない。清楚なイメージがついてしまったことで、自分をどう売り出したらいいのかわからなくなり、不安が募って……。
――芸能界の厳しさに直面したんですね。
結城 さらに、追い打ちをかける出来事があって。とてもいい役をいただいて、撮影まで終えていた映画が、制作側の事情で公開中止になってしまったんです。濡れ場もあって、これまでの私のイメージを変えてくれるはずの映画だっただけにショックが大きくて……。自暴自棄になって、お酒に溺れ始めました。
彼氏公認の「ソープ嬢生活」と手痛い「失恋」
――挫折によって大きな打撃を受けてしまう。
結城 頑張りすぎちゃう性格だけに、一度燃え尽きてしまうと反動が大きいというか……。私、21歳のときに少しの間だけ吉原でソープ嬢をしていたんです。
――まだ大学に在学中の頃ですよね。なぜソープで働くようになったんですか?
結城 当時、付き合っていた男性と同棲していたんですが、普通のアルバイトだけじゃ生活が苦しくて。そんな時、友人から紹介された男性に「一晩50万」と持ち掛けられました。その時、「あ、私の身体ってお金になるんだ」って気づいてしまったんです。それから彼氏も公認で、風俗で働くようになりました。
――非行に走った中学時代と同じように表と裏の顔を使い分けて……?
結城 「裏の顔は隠せる」という自信がありましたし、お金のためと思えば罪悪感もなかった。エッチは嫌いじゃないので、仕事も楽しんでいました。稼いだお金で彼氏と美味しいもの食べて、まあまあ幸せだったと思います。でも彼が浮気するようになったことで、精神的にしんどくなり、2019年の6月に別れることになって……。
失恋して塞ぎこんでいるとき、気晴らしになればとワンナイトの相手を求めてマッチングアプリに登録しました。それが運命の分かれ道でした。アプリを通じて出会った男性がきっかけで、薬物の扉を開いてしまいました。
写真=©文藝春秋 撮影/宮崎慎之輔
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