取材陣は50人超。約2時間にわたる説明会が終わると市の職員が6~7人ほど現れ、区切られた取材スペースから記者が出ないようにガッチリと周りを固める。徹底的に市長をガードする厳戒態勢だ。市長がエレベーターから降りて取材会場へ向かう際にも、移動中の撮影は禁止だとして担当者が大声で叫んだ。

「まだ会見じゃないので撮影しないでください!」

 果たして小川市長は、黒のジャケットに白いシャツ、ベージュ色のロングスカートという出で立ちで報道陣の前に現れた。いくらか焦燥した様子ながら、メモを見ることなく淡々と語りだした。

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10月2日、囲み取材会見で話す小川氏 ©時事通信社

わずか2分で足早に立ち去る

「議員の皆様からの質問やご意見に対して私の考えを答えさせて頂きました。各会派からは大変厳しいご意見を頂きましたので、自分のなかでしっかりと受け止めたいと思います」

 そして自身の進退について、

「私自身の責任の取り方については、本日も議会から色々なご意見、厳しい声も頂きましたし、市民の皆様の声も受け止めながら、また支援者や弁護士にも相談する時間を頂きたいとお伝えさせて頂きました。しっかり考えた上で判断したいと思っています。市民の皆さんからも直接、厳しい声もすべて受け止めて、その上での判断にさせて頂きたいと思います」

 そう語り、具体的な見通しは明言を避けた。