設立10年を迎えた「アソビシステム」。そもそも会社のスタートはファッションイベントの運営からだったという。今や原宿から世界に日本文化を発信し続ける拠点となった、このユニークな企業の描く未来像とは。代表の中川悠介さんにお話を伺いました。(#1より続く)

アソビシステム代表・中川悠介さん

独裁者的になったら回していけないですね、組織って

――中川さんは学生時代からクラブイベントを開催して活動されていたそうですね。あの……、これは勝手な偏見ですみませんけど、けっこうチャラチャラしてたんですか?

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中川 アハハ、そう見えますか? クラブイベントといっても、音楽が大好きで人を集めてやっていたようなものですから、想像されているようなチャラさはないですね。そもそも人を集めて楽しませるのが昔から好きで、高校の時も文化祭とか体育祭は張り切ってやるタイプでした。大学のサークルでも幹事やってましたし。

7月21日のアソビシステム10周年イベントに、所属アーティスト・モデルが集まった(アソビシステム提供)

――どんなサークルですか?

中川 テニスサークルです。120人くらいの大きなサークルだったんですが、そこで覚えたのは、自分がやりたいことがあっても押し付けちゃいけないってこと。独裁者的になったら回していけないですね、組織って。

――音楽家の中田ヤスタカさんとは、学生の頃に知り合うんですか?

中川 お互い音楽が好きということで、クラブイベントで意気投合したんです。まだPerfumeの「ポリリズム」が発表される前のことですね。きゃりーと出会った時もそうでしたが、「この人面白い」と思うと、一緒に仕事がしたくなる性格で。それで、中田さんと組んで学生のファッションショーと、美容師のイベントを始めてみたんです。

 

――どんなイベントなんですか?

中川 ファッション系や美容系の専門学校の子たちを組ませた「5iVESTAR」というファッションショーをやってみました。デザイナー、モデル、それこそ「面白いな」と思う人がたくさんその場に集まった。美容師イベントというのは「美容師ナイト」というその名の通りのもので、美容師さんがDJやったり、いろいろな表現をするイベント。スタイリストやアパレルの店員さんなど、業種の近い人たちの横のつながりが生まれる場所でした。