とにかく安すぎる「198円弁当」の味は……

 ら・む~マートの激安商品の中でも驚くのが「198円弁当」。大黒天物産グループの目玉商品で、多くの種類の弁当がこの価格となっている。

 原材料高の昨今でもおかずの配分を変えるなどして低価格を維持し、最近は「税込198円→税抜198円(税込213円)」になったものの、それでも圧倒的安価を誇る。

 198円弁当の一つ、「人気のおかず大集合弁当」はハンバーグ、コロッケ、鶏唐揚げ、マカロニサラダ、しそパスタ、卵焼きと、色とりどりのおかずが入っている。

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 ふっくらしたごはんはとてもこの値段とは思えず、それぞれのおかずもおいしくて、「これで198円(税込213円)?」と衝撃が収まらない。

良い意味でツッコミどころのない弁当 筆者撮影

 それ以外にも、「中華弁当」「デミグラスハンバーグ弁当」「びっくりジャンボメンチカツ丼」などの、1つでおなかを満たせる弁当が軒並み198円(税込213円)なのが驚きだ。

 この198円弁当は、「大量に仕入れた惣菜商品」を組み合わせることで安価を実現しているという。これらの商品は見切り商品になることで数十%オフ、さらには半額で提供され、さらなる圧倒的な安さとなる。

遠くない未来に「まいばすけっと」と直接対決も?

 ら・む~マートは9店舗の全てが岡山にあるローカルコンビニで、まだ県外に店舗網を広げる動きはない。

 しかし大黒天物産の物流センターおよび食品製造拠点は、すでに東へ拡大中。「2035年の700店舗出店」を掲げ、近畿・中部、そして関東圏へ、主にラ・ムーの越境出店がどんどん進んでいる。

店中の商品が目移りするほどの安さ 筆者撮影

 現在、新潟、長野、愛知まで東進し、2025年12月には山梨県甲府市へのラ・ムー出店を予定しており、いよいよ首都圏進出となる。

 実は2021年6月、大黒天物産は東京都大田区に東京支社を設立している。都心部に合う業態として、ら・む~マートに白羽の矢が立ってもおかしくない。

「今すぐ」ではなくても、そう遠くない未来に首都へ進出し、今をときめく都市型ミニスーパー、とくに「まいばすけっと」の最大のライバルになるかもしれない。