ついに超激安スーパー「ラ・ムー」が首都圏へ
12月に満を持して首都圏へ上陸する大黒天物産の代表的業態が、先述の“複合型メガディスカウントランド”であるラ・ムーだ。
このラ・ムーは、同社の各業態にも通ずる数々の工夫がわかりやすく取り入れられている。まず生鮮食品は、大容量でパック詰めにして容器や作業のムダをカット。さらに段ボールのままで商品を陳列し、人件費を抑えている。
また、同規模の他社スーパーが約1万5000アイテムをそろえる中、ラ・ムーでは訴求力のある約5000品目に絞って合理化。
さらに、一つの商品でいくつかの種類があるものは「売れる味だけを売る」ことで徹底的に商品を絞り込んで大量入荷し、仕入れ値を抑えている。
グループ会社による食材の生産・開発にも取り組み、野菜を栽培し、マダイなど魚の養殖や酪農にも取り組む徹底ぶりで、安さと品質アップを実現する。
関西では「スーパー玉出」が激安店の代名詞として知られているが、現地に足を運んでみると、もはや玉出が高く感じるほどラ・ムーは圧倒的だ。
竹屋ペアシュー(シュークリーム) 37円(税込39円)
さわやかレモンウォーター1リットル 73円(税込78円)
びっくりジャンボメンチカツ丼 198円(税込213円)
「グミ・ガム・ラムネなどの1グラム2円での量り売り」などもあり、多くの客でごった返していた。
驚異「100円たこ焼き」を誇る併設店
このラ・ムーや中型スーパー業態の「ディオ」は、ありえないほど安い併設店がある。今どき1パック6個のたこ焼きを税込100円で売っている「PAKUPAKU」だ。
一度に5パック・10パックなど、大量購入する客も多く、昼どきは店舗によって1時間近く待つこともある。
このPAKUPAKUの存在が、スーパー自体への来店動機にもつながっているという。
筆者は以前に三重県の松阪垣鼻店(松阪市)に行ったが、あまりの行列で時間がなくなり、せっかく買った食券を知らない人に託して立ち去るしかなかった。
日を改めて別の店へ行ったところ、この日は雨のせいかすんなり買えて、6個100円のたこ焼きをすぐ手渡してもらった。ちなみにマヨネーズは10円で別売りしており、ここにも価格維持の工夫が見て取れる。


