都市型ミニスーパー「まいばすけっと」の勢いが止まらない。コンビニをスーパー価格で脅かす“コンビニキラー”として、2025年10月3日現在で1都3県1271店に達している。
ほぼセールを行わず、白黒の素っ気ない値札と無難な品揃えで、無味乾燥な印象から「都民への罰」と揶揄されることもあるが、その便利さで広く受け入れられている。
一方西日本には、まいばすけっとの安さを多くの商品で圧倒しており、いつか“まいばす”を脅かすかもしれない「日本一安いコンビニ」とも語られる店がある。
岡山市に全9店舗を出店するコンビニスタイルのディスカウントミニスーパー「ら・む~マート」だ。圧倒的な安値の大型ディスカウントスーパー「ラ・ムー」など、西日本を中心にグループ全体で233店舗(2025年5月現在)を展開する、大黒天物産(岡山県倉敷市)による業態。
まいばすを圧倒? “日本一安いコンビニ”「ら・む~マート」の衝撃
ら・む~マートはコンビニサイズの店舗に、信じられないほど安い商品が並ぶ。それもそのはず、スーパーとしてもとにかく安いラ・ムーなどで販売する商品を、そのままの価格で売っているのだ。
例えば、次のような商品が目を引く。
袋の生めんシリーズ 17円(税込18円)
ラブエール(65mlの乳酸菌飲料10本)91円(税込98円)
にぎり寿司10貫 299円(税込322円)
これらの多くはプライベートブランド「D-PRICE」の商品で、食品メーカーとの直接取引に加え、一部は自社のセントラルキッチンで製造して中間マージンをなくし、コストカットしている。
この他、カフェオレなど缶コーヒーシリーズもわずか37円(税込39円)。少し前の25円(税込27円)より多少上がったが、まだまだ安い。
大黒天物産は100%自社センターからの供給店舗モデルを構築して効率化し、細かいところでは納豆に付くタレとからしをなくしたり、ヨーグルトは外ブタをなくしたりと、徹底して安値を追求する。
支払いは現金および自社のキャッシュレス決済「大黒天Pay」のみで、支払い手数料も抑え、安さに還元している。

