今年9月、大阪府浪速署は強要や暴行の疑いで、大阪市内のトレーディングカード店オーナーと従業員の男性3人を逮捕したと発表した。被害者(以後、A)である元同僚の男性に対して、排泄物を混ぜたインスタント食品を無理やり食べさせるなどしたという。

 もともと、店の売り上げ金を持ち出したAに対して“罰ゲーム”のような形で始まったとみられる犯行だが、逮捕時の報道では排泄物を食べさせる以外に、Aの陰部にアルミホイルを巻いてコンセントに差し込み感電させるなど、悲惨すぎる内容が明らかになっている。

 さらに、そうした動画を知人らに共有して「めちゃくちゃ面白いやろ」などと面白がっていたとされている。一連の事件に関する裁判を傍聴したライターの普通氏が、法廷で放映された実際の犯行現場の映像を基に、壮絶すぎる犯行の様子をレポートする。(全2回の2回目/最初から読む

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主犯である山下被告が営むトレーディングカード店は、大阪の「オタロード」と呼ばれるエリアにあった ©文藝春秋

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従業員に排泄物を出させ……

 被告人3名の上下関係は明確ではないが、山下諒被告がAに口にさせるため、橋本充輝被告・竹内孔志両被告に「とりあえずウンコ探して」とメッセージするなど、指示を出すような立場であったと推察される。

 なお、このメッセージを送付した際は、最終的に見つけられず「誰か食べさせる大便出して」と追加で指示した結果、橋本被告が出したものをAに食べさせるに至ったという。そこに強制力があったのか、悪ノリの延長のような形の犯行なのかは、今後の主張に繋がるかと予想される。

 橋本被告の裁判では、犯行現場を撮影した実際の動画が映し出された。