Xで10万人以上のフォロワーを持つ「給与明細買取屋さん」。“ホワイト企業を次世代に”を掲げて2021年から活動を開始し、4年間で約1100人の給与明細を買い取り、その情報を1本3000円から販売している。
活動当初は「個人情報を晒すなんてひどい」などと猛バッシングを食らい、本人も「倫理的には良くない」と語りつつ、今では令和のリアルなお仕事・給料事情を知れるとして人気を博している。幅広い業種から給与明細が集まっており、中には「年収1000万以上」というハイクラスな人材だけでなく、ソープランドで働く大学生など、レアな仕事の人からも買取依頼があるという。
「最も売れている給与明細」や、給料と学歴の関係性などを聞いた。(全3回の1回目/続きを読む)
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毎月20人の給与明細を追加、1本3000円で販売
給与明細買取屋さんは2021年に活動を開始した。あらゆる業界・職種の給与明細や確定申告書類を買い取り、仕事内容や職場環境だけでなく、本人の生い立ちや暮らしぶりなども含めて発信している。会社名や個人が特定されそうな内容は黒塗りになっており、給与明細の販売主か閲覧権の購入者でなければ閲覧できない。
価格は1本につき3000円だが、今後の全投稿が黒塗りなしで見られるパッケージ(1万9800円、2026年6月に2万9800円に値上げ予定)と、過去の全投稿(2025年10月時点で約700本)を閲覧できるフルパッケージ(5万円、2026年6月に10万円に値上げ予定)も販売している。
平日夕方に新規の給与明細を投稿し、月に約20本が追加される。買取依頼は多く、現在は2本に1本の割合で買取依頼を断っているそうだ。買い取りの基準は「年収1000万円以上」の高額所得者や「世にぶちまけたい何か」がある人、会社名を公開している人など。給与情報以外に、反響が大きくなりがちなことから、エロ系コンテンツが含まれる人も優先して買い取っているという。

