十二月田 そのスカウトの方には「決心がついたら連絡します」とお伝えしたんですけど、特に芸能界は考えていなかったので連絡はしませんでした。
好きな存在を汚したくない
──そうだったんですね。ちなみに今、十二月田さんは女装のコスプレがメインだそうですが、どうして女性キャラのコスプレをしようと思ったんですか?
十二月田 そうですね。ただ、これもまたクソめんどくさいオタクのこだわりなんですけど、僕「女装」と言われるのがあまり好きじゃないんです。女の子になりたくてコスプレしてるわけじゃなくて、コスプレしたいと思ったのがたまたま女の子だったというだけなんですよ。それだけなんです。だから「女装」と一括りにされると、ちょっと自分は違うかなと……。
──なるほど、失礼しました。
十二月田 すみません、めんどくさくて(笑)。ただ、僕の初期の女性のコスプレなんて、とても見られたもんじゃないんですよ。「こんなひどいコスプレしかできないなら、さっさと垢消したほうがいいわ」と思ってしまうくらいで。自分で自分の好きな存在を汚してしまうなんて、嫌すぎるので……。
でも、アカウントも消したくなかったので「じゃあどうする?」となった時に、コスプレを上手くなるしかないな、と思って。
──なぜ最初はコスプレが上手くいかなかったんでしょうか?
十二月田 大まかに言えば、メイクなんですよね。かわいくしたいなら、目の際に赤を入れれば良いという単純な話でもないんですよ。釣り目かたれ目かでアイラインの引き方も気をつけなきゃいけないし。眉毛もなるべく女の子なら平行にするようにしたりとか。そういうのを全部やるんですけど、それでも「なんか違うな」と。
──「男の人感」が出ちゃうんですか?
