“チー牛”だったと振り返る「10年前の姿」と「現在の比較写真」をSNSに投稿したことで、1万件以上のいいね!を集めたのが、コスプレイヤーの十二月田(しわすだ)さん。

 中学~高校時代は、陰キャでプライドが高くて顔も嫌いだったという彼。ところが、あることがきっかけで見た目が激変! さらに、見た目にも自信がついてコスプレを始めるように……。いったい何があったのか? 十二月田さんの人生を追った。(全2回の1回目/後編を読む

10年前の自分の姿を「チー牛だった」と振り返る、コスプレイヤーの十二月田さん。彼はなぜ変われたのか? その背景にある恋人や家族の支えとは? ©松本輝一/文藝春秋

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ライトノベルばっかり読んでいた中学時代

──X(旧Twitter)で「お父さんお母さんごめんなさい。あなたの息子は2年前から【チー牛】から【コスプレイヤー】に進化しています」という写真付きポストがバズっていました。2年間でかなり垢抜けたんですね。失礼ですが、いわゆる「チー牛」だったのはいつごろですか……?

十二月田さん(以下、十二月田) もう過去のことなんで全然大丈夫ですよ(笑)。今24歳なんですが、チー牛だったのは10年くらい前ですね。

──10年前というと中学時代ですよね。どんな中学生でしたか?

十二月田 小学3年生ぐらいまでは活発なタイプで、10分しかない休み時間でも校庭にドッジボールをしに行くような子だったんです。でも、4年生の時の給食時間にハジケすぎて先生にすごく怒られちゃって。そこから元気系はやめようと、小4から高3までずっと陰キャとして暮らしていました。

──結構長く引きずりましたね。陰キャというのは、具体的にどんな感じだったんですか?

十二月田 クラスのすみっこでライトノベルばっかり読んでました。角川つばさ文庫の『オンライン!』、青い鳥文庫の『黒魔女さんが通る‼』とか。本当に一人きりで本ばかり読んでいる、目立たないタイプって感じでしたね。仲の良い友達は数人いたので、その子たちとひっそり放課後に遊んでました。

──ちなみに文化祭などの学校行事ではどういう立ち回りなんですか?

十二月田 え、恥ずかしいな……(笑)。文化祭中は、誰とも接しないように、食堂みたいなところで一人孤独にボケッとしていました。