――取材できませんか。

「今日マスコミの方はお断りしているので。もうNGなんで。前橋市民の方に限定させていただいているので。市長と市民の間の問題なんで」

 イベントへの参加は認められず、入澤市議から退出を求められた。

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会場の受付 ©︎文藝春秋

記者に中指を立てる男性

 ホテル外で参加者に話を聞いた。夫婦で参加した市内の女性が明かす。

「私はSNSで今回の件を目にして参加しました。参加者は20人くらい、時間は50分程度でした。最初に、15分くらいジャケット姿の市長から現状の説明がありました。その後、挙手制で市長について意見や質問をする時間があって、ほとんどの人が『市長、頑張れ』『続けてほしい』と言っていました。『やめろ』という声は一つもありませんでした」  

 この女性も小川市長を支持している。

「自民党王国だった群馬を変えてほしい。無関係なことで市政を止めるようなことをしないでほしい。事実はわかりませんが、一度の失敗で再起不能になるような社会ではなくあってほしいです。中には、『これまでも市長を応援してきた』『反省して頑張ってほしい』と自分の考えを述べながら、涙を流す方もいました」

会場は急遽、ホテルに変更になっていた ©︎文藝春秋

 ホテル前には報道各社の記者が集まった。取材途中、参加者とみられる大柄な男性がホテルから出て来るやいなや取材陣に対し、声を荒げてこう言い放つ。

「マスゴミ~!(取材)やめろ! しっ、しっ」

 そして男性は、女性の新聞記者に向けて中指を立てるのだった。