「1万円でブーツのニオイを嗅がせて」

「なかには突然飛ぶ子もいました。理由は新入りのクセに態度が悪いとかでモメたりだとか。客が少ないときに、女の子同士で客の取り合いになっちゃったりしてたんです。

 例えばある客が2(万円)を提示して、それを盗み聞いたもうひとりの子がイチゴー(1万5千円)を提示すると、客をイチゴーの子に取られちゃったり。仲間意識はあっても、みなお金を稼ぎに来てるわけだから上辺だけですよね。仮にケータイ番号交換した子がパクられて、コッチまで巻き沿えくらったら面倒くさい。だから連絡先も交換してないような関係です。

(中略)

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 プレイ時間は、フツーは60分。それ以上を求めてきたら倍の金額をもらった。なかには朝までいてっていうお客さんもいて、そういう場合は5(万円)をもらっていました。ちなみに『1万円でブーツのニオイを嗅がせて』って言ってきた変態オヤジもいましたよ。セックスもせずに1万円もらえるのはオイシイけど、何か危ないと思ったから『ごめん。私、ウリ専門なんで』と断った。

 そうして犯罪の匂いを感じたら引くようにしてましたね。客はお金を払ってるけど、カラダを売るのはコッチだから、結局、立場的にはウチらのほうが上です。若いコのカラダを自由にできるんだから『それくらい出せよ!』くらいの上から目線で交渉してました。

 もちろん、いつかパクられるんじゃっていう怖さはありました。でも対策がありました。私服(警官)は歩きタバコができないから、タバコを吸っていたらセーフです」