次に死亡したのは、美由紀と同居していたCさん(同27)。彼は07年8月に、美由紀から誘われて貝採りに出かけた海水浴場の沖合で溺れ、救助された後に死亡が確認されている。Cさんの親族は、彼が同居中に美由紀から暴力を受けていたと訴えており、次のように語っていた。

「(Cは美由紀から)『家賃を払え』とフライパンで殴られたり、ロープで縛られたこともあった。一度、Cは実家に逃げ帰ってきましたが、美由紀が家に乗り込んできて、足蹴にして連れ戻しています」

08年2月には、鳥取県警の刑事であるDさん(同40代)が、同県内の山中で首を吊った状態で発見され、Bさんと同じく自殺として処理されていた。妻子のいたDさんは、情報収集のために立ち寄った「J」で美由紀と知り合い、交際に発展していたという。

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さらに09年4月には、美由紀の元交際相手だったトラック運転手のEさん(同47)が、日本海の鳥取県沖合で水死体となって発見されている。

そして冒頭に記した、09年10月7日のAさんの遺体発見に続き、20日後の10月27日には、美由紀の住居の隣に建つアパートに住む、知人のFさん(同58)が死亡している。

「たまに頭がボーッとするんだわぁ」

独り暮らしのFさんは、同年9月に美由紀から借りた車を運転して追突事故を起こすのだが、その時期から急激に体調を悪化させ、美由紀が自宅に食事を運ぶようになっていた。

「Fさんが体調を崩したのは事故の前後。それまでは普通に散歩に出ていたのに、『たまに頭がボーッとするんだわぁ』と言っていました。事故のときも『頭がボーッとなったけぇ』と説明しています。この事故で相手の車の修理代金や治療費などを美由紀夫婦(*夫は内縁)が肩代わりし、Fさんは生活保護費から、彼らに毎月返済することになっていました。亡くなる日の前日、Fさんはすでに昏睡状態で、部屋のドアは開けっ放し。私が室内を覗いたら、美由紀夫婦が笑いながらなにか話をしていました」(Fさんの知人)