8月6日の命日には動けなくなる

 8月6日は弟の命日だ。この日が近づくと、塚原さんは毎年動けなくなるという。

 これまで弟に代わって活動を続けてきて印象的だったのは、昨年12月のジャニーズ性被害当事者たちのイベントだった。

「彼らは、私の弟みたいな感覚です。弟が生きていたら、こういうふうに一緒に活動できていたのかな、声を上げられたのかなって思ってしまって」

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 弟が生きていれば、男性の性被害について声を上げる活動に参加していたかもしれない。そんな思いを抱きながら、塚原さんは現在も法人を立ち上げて活動を続けている。

加害者の父親はXで誹謗中傷を繰り返す

 一方、加害者である父親は今も健在で、塚原さんを追い回し続けている。記事が出た後も、SNSで誹謗中傷を繰り返すなど嫌がらせは続いている。

「父親の方も、Xを去年から始めていたみたいです。そこで私と弟の誹謗中傷を繰り返している。放送では出せないような言葉も書かれていて」

 

 塚原さんは現在、子どもが助けを求めやすい環境づくりに取り組んでいる。ハンドサインやヘルプカードの普及など、声を上げられない子どもたちのためのセーフティネット構築を目指している。

 弟の分まで声を上げ続ける塚原さんの活動は、今日も続いている。

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