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業界でも最大級の規模を誇る、ウェアラの静岡工場
さらに、人間の2倍以上もある高さ2.6メートルの巨大な洗濯機が整然と置かれているのも印象的だった。これらはコンピュータ制御で自動管理され、人手をかけずとも最適なプログラムで自動的に洗濯されるよう、システム化されている。素材や服の種類、汚れの質と洗濯重量を基に自動で洗剤が投入されるため、人手はほとんど必要ない。
ウェアラの静岡工場は、業界でも最大級の規模を誇る。1台200キロもの大量の洗濯物を一度に処理できる巨大洗濯機は、1日あたり約6万3000点ものユニフォームが洗濯できるという。
洗濯されてきれいになったあと、ユニフォームたちはベルトコンベアに行儀よく並んで空中を移動していく。その姿は、近未来のSF映画を思わせた。
省人化、省力化が進んでいるため、人の姿がほとんど見当たらない工場内だったが、一角だけ、熱気と人の気配があふれる場所があった。
「トンネルエリア」と記されたエリアで、洗ったユニフォームをハンガーにかけ、150℃の高温熱風でシワをのばす“トンネルフィニッシャー”へと送り出す作業を、複数の従業員が手作業で行っている。
こんなにシステム化された工場内で、なぜここだけ手作業なのか。

