サプライズで駆け付けた吉永小百合
純子の青年期を担当したのん。同じ人物を演じるため、撮影中に吉永との共演シーンはなかったが、忘れられないエピソードがあったという。
「私はクランクアップの日に、富山で撮影があったんですね」
その撮影場所は駅から遠く、行きづらい場所だった。ところが、
「サプライズで、吉永さんが現場にお1人で駆けつけてくださったんです」
このサプライズに、現場は大きな喜びに包まれたという。
「その日は富山の山での撮影を終えて、みんなくたびれてたんですけど、吉永さんが来てくれたっていうので、本当に報われた気持ちになって。喜びで溢れてた印象が残っています」
このエピソードを受け、吉永は「新幹線に乗って富山の駅行って、そこからホテルに行ってどこで撮影してるか聞いたんですよね」と当時を回想。ホテルでは撮影場所はわからず、吉永がプロデューサーに電話して聞くと、「そこから1時間ぐらいかかる」と遠回しに止められたそうですが、「どうしてもなんか皆さんにお疲れ様を言いたくって」と、タクシーで1時間かけて現場に向かったことを明かした。
レッドカーペットはあと1キロ長くても良かった
上映に先立ち、日比谷で行われたレッドカーペットイベントにも参加した3人。映画ファンからの大きな声援に、特別な思いを感じたという。
吉永は、「日本でレッドカーペットを歩くのはほとんど初めてだったんですね。ですからもうなんかワクワクしましたし、たくさんの方が映画っていうものに興味を持って応援してくださってるんだっていうことを実感しました」。過去にモントリオールでレッドカーペットを歩いた経験はあるものの、「今日はまた格別でした」と感慨深げな様子を見せた。
のんも、「吉永さんと阪本監督と一緒に3人で歩けたっていうのが本当に嬉しくて幸せでいっぱいです」と満面の笑み。阪本監督は、「監督を37年やってますが、吉永さんと一緒にレッドカーペットを歩くとは思ってもみませんでした。しかものんさんと。あと1キロ長くても良かったかな」とユーモアを交えて会場を沸かせた。


