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売人組織を守る「鉄の規律」
インタビューが終わり、去ろうとするT氏。彼を引き留め、最後に違法薬物の逮捕歴があるかを聞くと、笑いながら「ないのが当然」との答えが返ってきた。
「売人がネタを食ったら、商品に手を付けるようになる。だから絶対にご法度で、もしそれをやっている若い衆がいたら、それなりの責任は取ってもらう」
笑顔を凄みの利いた顔に変えて語ったのち、T氏は筆者のもとを去った。ひとりの失敗から、仲間や横で繋がっている組織が崩壊しないよう、鉄の規律が敷かれているということだろう。
こうした集団が地域や顧客の特性、時流を見ながら、さまざまな方法でユーザーと売買を行っている台東区。今後も裏では薬物の取引が行われるのだろう。読者の皆さんには興味本位でも薬物には手を出さないよう、強く注意を促したい。