母、父、叔父の壮絶な介護体験

――どんな苦労があったのでしょうか。

小島 2017年に会社を設立した翌年、母の末期がんのため余命宣告を受けたんです。「これからは母に子育てを手伝ってもらいながら、経営を頑張るぞ」と考えていた矢先でした。

 そのことに父が酷く落ち込んでしまい、1ヶ月後に倒れました。私も病院に駆けつけたのですが、末期がんを患った母が寒い廊下で父のことを長時間待っていた姿が忘れられません。それでも文句一つ言わない、優しい母でした。父は無事でしたが、程なくして母は亡くなりました。

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 さらにその後、父の弟である叔父が脳梗塞で倒れ、要介護状態になりました。両親と叔父は3人で暮らしていたのですが、その頃には父も慢性心不全のため心臓にペースメーカーを入れており、叔父と暮らすのは難しくなってしまいました。

 私も仕事やADHDの娘の子育てで手一杯で、どうすればいいのかと悩ましかったです。

亡くなったお母様とお父様(写真:本人提供)

――2人の介護にどう対処したのですか?