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「何を暗示しているんでしょう? まだおかしいと不安になるけど、今度はどんな夢を見るのか楽しみにもなっている」
「軽々しくうつ病を語るな」
病状は良くなっているが経済的な不安は小さくない。医療費は健康保険が適用されるので、診察料と薬代を合わせて月7200円ぐらい。健康保険組合に申請して傷病手当を支給してもらっているので、預貯金を取り崩すところまで追い詰められてはいない。
「だけどずっと休職していられませんからね」
会社の規定では病気休職は6か月が上限。これ以上は個別に事情を斟酌されて延長も可能だが、それも1年が限度。早く治して普通に働けるようにならないと不味い。
「うつ病になった身で思うのは、軽々しくうつ病を語るなっていうこと」
うつ病になって自分を見つめ直せたとか、うつ病は心が風邪をひいた状態だったという手記を読んだけど、それは違う。人によっては自殺してしまう人がいる。
もっともっと辛くて深刻なものだ。
「今日は先生から、社会復帰に向けたトレーニングを始めようって提案されたんです」
まずは電車やバスに乗ってどこかへ行ってみるとか、妻子以外の人との接触を増やそうと思う。