不適切会計疑惑に揺れるモーター大手のニデック(京都市南区、東証プライム上場)。創業者で代表取締役グローバルグループ代表の永守重信氏(81)が、ファミリー会社を“後継者”に承継する準備を進めていることが「週刊文春」の取材で分かった。

ニデック株を保有するファミリー会社

不適切会計問題に揺れるニデック ©時事通信社

 ファミリー会社は、永守氏が代表社員を務める資産管理会社「エスエヌ興産合同会社」および「公益財団法人永守財団」、京都先端科学大学を運営する「学校法人永守学園」。中でもエスエヌ興産はニデック株を3.52%所有しており、永守氏本人や京都銀行などに次いで保有数は第5位だ。つまりエスエヌ興産の代表社員を引き継げば、ニデックの経営にも大きな影響力をもつことになるのだ。

永守氏は京都先端科学大学の理事長も務めている ©時事通信社

 ニデックでは、海外子会社で複数の不適切な会計処理が発覚し、第三者委員会が調査に乗り出している。10月28日には日本取引所グループがニデック株について、内部管理体制の改善を求める「特別注意銘柄」に指定。同社株は急落し、ストップ安となった。さらに翌日には格付け機関ムーディーズ・ジャパンがニデックの格付けをA3からBaa1に引き下げる事態に発展した。

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 ガバナンス改善が急務のニデックにおいて、株主の果たすべき役割は決して小さくない。では、永守氏が選んだ“後継者”とは一体誰なのか。また、ニデックで不適切会計問題が浮上したタイミングでの事業承継は、何を意味するのか――。

「週刊文春」では、この“後継者”を直撃取材。本人が語った永守氏の引き際やニデックのガバナンス問題、本人の果たすべき役割などの詳細については、現在配信中の「週刊文春 電子版」で読むことができる。

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