ドラマ『マルモのおきて』(フジテレビ系)や『家政婦のミタ』(日本テレビ系)などで国民的子役として活躍してきた本田望結。無邪気な子どもらしさと素直さで視聴者の心を掴んできた彼女も、今年で21歳。昨年『FLASH』で初表紙を飾るなど、徐々に“大人の女性”としての魅力を開花させている。
“兄の親友”にいじらしくアプローチ
そんな本田の新たな魅力を味わえるのが、ABCテレビ・テレビ朝日系で放送中のドラマ『すべての恋が終わるとしても』だ。同作は、8人の男女のもどかしいすれ違いを描くラブストーリー。
神尾楓珠演じる主人公は、ピリオドを打てないまま運命の恋を引き摺り続けているし、妹・莉津役を演じる本田もまた兄の友人で近所の幼なじみ・颯(藤原丈一郎/なにわ男子)への初恋をずっとずっと募らせている。
家族想いで飄々とした闊達な妹かと思いきや、実際には自分のことよりも相手のことを優先して言葉を飲み込んだり、反対に余計な一言を言ってしまったりする不器用さも併せ持つ。
颯がいつまでも自分のことを“友達の妹”扱いし、小学生で出会った頃から“3歳の年の差”が埋まらない様子に意気消沈し振り回されながらも核心に迫ろうとする姿はいじらしく切なさも滲む。徐々に“大人の女性”としての一面を見せている本田自身とも重なるような役どころだろう。
20代になった“子役黄金時代”
本田と言えば『マルモのおきて』で同年代の芦田愛菜や鈴木福と共演していた、いわゆる“子役黄金時代”の1人。『家政婦のミタ』では、阿須田家の次女で一家のアイドルのような存在を好演し、バラバラになった家族を救う最年少のキーパーソン役を務めた。
家庭内でのキーパーソン役と言えば、本田の朝ドラ初出演作となった『らんまん』(2023年/NHK総合)での主人公・万太郎(神木隆之介)の末娘・千鶴役も当てはまる。屈託がなく家族から愛されて育ったことが無言のうちにも伝わってくるような本田と千鶴も見事リンクしていた。またどんな状況にあっても千鶴には悲壮感が滲まず、そんなところにも神木と浜辺美波扮する両親譲りの強さを感じさせた。

