——お米は生き物ですしね。
魅影 田植えも稲刈りも時期が大事なので、ツアーがあっても田んぼからずっとは離れられないんですよ。苗が成長しすぎちゃうと田植えできないし、稲刈りも間に合わないとダメになっちゃうので。あと農作業は天候にも左右されるので、「ライブの日は晴れてたのに、作業しようと思っていた日に雨が降った」みたいなのは焦ります。
作っているのがあきたこまちとコシヒカリで、あきたこまちは早稲(わせ)という種類で収穫の時期が2週間くらいずれるので、合計1カ月くらいはかかりますからね。
——周りの人に手伝いをお願いすることも?
魅影 近所の人や親戚はみんな優しいんですけど、気持ち的に借りを作りたくないというか、性格的に弱みを見せるのが苦手なので、今はまだ1人でどうにかやっています。
とは言っても、優しい近所の人がこっそり田んぼの様子を見ておいてくれたり、いろいろ助けてはもらってるんですけど。
「どこへ行っても『お米のバンド』って言われるので…」
——他のメンバーが農作業をしてる写真もアップされてましたが、お手伝いに呼んだりもするのですか?
魅影 「髪の毛が何色でもいいバイトだよ」って誘ったり、あとは普通に「お米ってどうやって作るの?」っておもしろがってくれる人も多いので忙しい時期はお願いしてますね。「二度とやりたくない!」って言いながら毎年来てくれる友達もいますし。
——魅影さんは農業姿もSNSにアップしていますが、ビジュアル系としてのかっこよさと農業姿のイメージがバッティングすることはないんですか?
魅影 自分はかなり前から田んぼの話をしてるので、あんまり考えたことはないですね……。むしろ関係者の人やお客さんに「お米の人だ!」ってすぐに覚えてもらえるからメリットの方が大きいかも? 困るのは日焼け止めがすぐ無くなることぐらい。
ただどこへ行っても「お米のバンド」って言われるので、もしかしたらメンバーには迷惑かかってるかもしれないです(笑)。

