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ベテラン・近藤一樹の奮闘に脱帽

 さて、今年のヤクルト。連勝したかと思えば、連敗をしたり、波が激しいシーズンを送っているけれど、それでもこの時期に5割前後をキープして、クライマックスシリーズ圏内にいるのだから、大健闘だと思います。個人的には山田哲人の復活がとても嬉しいですね。青木宣親が加入したことによって、相手チームからのマークが分散したこと、一人ですべての責任を背負わなくなったことなど、理由はいろいろあると思うけど、スイング自体が去年と全然違いますからね。山田が打席に入ると、テレビを見ていても楽しいですよ。

 去年の山田は、近くで見ていても正直、かわいそうでした。「一人ですべてを背負ってるな」というのは感じていました。今はあくまでテレビで見ているだけだけど、今年は楽しそうに野球をしていますよね。スイングも力強いし、打球の角度もいい。「やっぱり、山田はスーパースターなんだなぁ」って、チームを離れてみて、改めて気づかされました。うちの息子も大の山田ファンなので、ぜひ、これからも息子のためにも活躍してほしいです(笑)。

 さて、投手陣で言えば、近藤一樹について触れたいですね。コンちゃんの投げっぷりは本当に気持ちいいし、大好きです。彼のいいところって、「ど真ん中で勝負できる」っていう点にあるんです。細かいコントロールは正直、ないです(笑)。そういう意味では、現役時代の僕と同じタイプです。だから、彼のことが気になるし、好きなのかもしれないね。でも、本当にピンチの場面で信頼できるのはコンちゃんです。ピンチであればあるほど、腕の振りで勝負できるピッチャーは貴重なんです。

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 元々は先発投手だったのに、トレードをきっかけとして中継ぎ投手として結果を残して、今のような地位を築いてくれたことは、本当に嬉しいですよ。もちろん、慎重に攻めなければいけない場面も多々あります。でも、慎重になりすぎたことでボール先行になって、仕方なく投げた力のない球を打たれるよりは、力強く投げて打たれた方がずっといい。

 たとえば、さっき例に挙げた8月2日の試合。原樹理をリリーフしたコンちゃんは8回にメヒアにホームランを打たれ、バティスタにもあわやというレフトフライを打たれました。でも、これは勝負なんですよ。コンちゃんは、きちんと打者に向かっていって、メヒアには打たれたけれども、バティスタは抑えた。それはあくまでも結果であって、大切なのは「きちんと勝負したか、どうか」なんです。コンちゃんはいつも勝負している。それは首脳陣にとって、心強いものなんです。

 現在、勝負の8月の真っ只中。ここで踏ん張れば、クライマックスシリーズも現実のものとなります。ぜひ、ヤクルトの優勝を富山から願っています。僕ら富山サンダーバーズも、後期優勝、そして年間優勝を目指します。お互いに暑い夏を乗り切って、幸せな秋を迎えましょう!

構成/長谷川晶一

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