10万円のシャンパンが売れただけで…

 仮に十万円のシャンパンをお客が一本入れると、女の子にはドリンクバックとして、価格の三〇%~五〇%が支払われる(商品や状況によってパーセンテージが異なる)ことになります。金額的には三万円~五万円です。

 それに加えて同伴代、指名料、延長料金でお給料の全体が構成されます。具体的なサービスの内容とともに説明すると、

・同伴代=キャバ嬢がお客を伴って、お店に出勤(同伴)すると、お客は同伴代として三千円を支払うことになる。このうち歩合は千五百円。
・指名料=お客がキャバ嬢を指名(場内指名と本指名がある)すると、お客は指名料として三千円を払うことになる。このうち歩合は千五百円。
・延長料金=お客がセットを超えて遊びたい場合は、延長料金として一時間につき一万円を支払うことになる。このうち歩合は五千円。

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 となります。ここで女の子に二万円の時給を払ったとしてそろばんを弾いてみます。

 例えば、一人のお客がキャバ嬢を本指名し、一時間延長。この間に十万円のシャンパンを下ろした場合、総額の料金はセット料金八千円+本指名代三千円+延長料金一時間一万円+シャンパン代十万=合計十二万一千円の売り上げになります。

写真はイメージ ©getty

 一方の女の子に支払う歩合は、指名料一千五百円、延長料金五千円、シャンパン代五万円となり、トータルで五万六千五百円。時給の二万円×二時間=四万円を加えても九万六千五百円なので、店は差し引き二万四千五百円の利益になるわけです。