東京・赤坂で女性が刺された事件で、バツ印が書かれた公演ポスターを調べる警視庁の捜査員=16日、東京都港区

 東京都港区赤坂の商業ビル地下1階で40代女性が刺され重傷を負った事件で、ビルの出入り口付近を撮影した防犯カメラに、女性の後を追うようにしてビルに入った男が約30秒後に現場から立ち去る様子が映っていたことが18日、捜査関係者への取材で分かった。

 事件の約50分前、同ビルのライブハウスで女性が出演予定だった公演のポスターに、男が落書きする様子が映っていたことも判明。警視庁捜査1課は、男が事前に準備した上で、短時間のうちに女性を襲い逃走したとみて、殺人未遂容疑で行方を追っている。

 捜査関係者によると、防犯カメラには黒の上着にキャップ、マスク姿の男が女性の後を追うようにしてビルに入り、約30秒後に出てくる様子が映っていた。男はその後、青っぽい色の上着に着替えるなどしながら自転車で逃走したとみられる。

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 その約50分前には、男がかばんからスプレー缶のようなものを取り出し、ポスターに落書きする様子が映っていた。事件後、ポスターにはバツ印が付いていたことが判明している。

 男は事件の少なくとも2時間ほど前から現場周辺を徘徊(はいかい)しており、同課は男が計画的に事件を起こしたとみている。

 女性は16日午前10時25分ごろ、地下1階のライブハウスでの公演に出るためにビルを訪れ、店の前で解錠を待っていたところを襲われた。左脇腹を深く刺され臓器を損傷し、左手にも傷を負った。

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