一緒に暮らしてみて意外だったこと
――一緒に暮らすと、「思ったのと違った」ということも出てきますよね。
たかまつ 金銭感覚はちょっと違います。特に食事。パートナーは、会食を除けば、外食というと牛丼などファストフードが中心だったようです。
食事にお金をかけるという発想があまりなかったみたいですが、私はストレスが溜まるとおいしいものを食べて発散したいタイプ。今は私が食材を買ってきて、二人で作ったりしています。
私は夜に会食を入れることが多かったのですが、今はガクンと減りましたね。週に一度か二度、夜の生番組に出演するときや地方出張以外は、ほとんど家で夕食をとっています。
――料理以外の家事はどのように分担を?
たかまつ ヒデさんも掃除が苦手で、私も得意じゃないんです。はじめはどっちがやるかで無言のバトルをやっていたけど、それもストレスが溜まるので、ロボット掃除機を購入しお任せすることにしました。
「この人と一生を共にしたい」と思うきっかけとなった“炎上”
――一緒に生活するうちにますます惹かれていったんですね。
たかまつ この人以外にいない、と強く思う契機があったんです。
今年の1月に、私のSNSでの発言が炎上して。「年金改革関連法案」に賛成するという内容で、私は厚生労働省の(社会保障審議会)年金部会の委員をしているので、議論の透明性を高めるために情報提供すべきだと考えたんですね。批判はあるだろうなと思っていましたし、それも覚悟の上での投稿でした。でも、殺害予告まで届いて、さすがに怖かったし、しんどかったですね。
この件についての詳細は、私のnoteを読んでいただきたいのですが……。この時ヒデさんは、私が置かれている状況をロジカルに分析してくれ、「(殺害予告は)警察に届けよう」と一緒に行ってくれた。
――頼もしい。
たかまつ その後も、私が冷静じゃないなと感じたら「これはななちゃんにはプラスにはならないし、誰の得にもならないよね」となだめてくれて。ヒデさんはいつも目先の事象にとらわれず、俯瞰で見る目を持っているんですよね。
この一件で、「この人と一生を共にしたい」という思いが強くなったんです。
(つづく)
写真=山元茂樹/文藝春秋



