「君は趣味みたいなことをしてるのに、なんで僕がお金を払わなきゃならないの」
――結婚を考えるうえで、お金の価値観は大事ですよね。
たかまつ 今は、男性も女性も収入の高さが求められる時代になっていますよね。婚活を始めた当時の年収は、新卒の平均くらいだったんですけど、手取り額を正直に告げたら、一気に引かれたこともありました。
その一方で、私の2倍以上稼いでいる人に、「私は今の仕事をもっと頑張りたいので、もし結婚したら家事代行を頼みたい」と言ったら、「君は趣味みたいなことをしてるのに、なんで僕のお金から家事代行費を払わなきゃならないの。それおかしくない?」って。
婚活していて、こういう感覚の人って結構多いんだと思いましたね。だから女性は子どもを授かると、時短にするとか非正規雇用になってしまうんだという現実を、婚活を通して目の当たりにしました。
そうやって、婚活中には小さな失恋を繰り返していました。
パートナー「ヒデさん」に出会って変わった結婚観
――じゃあ、パートナーの「ヒデさん」と出会ったのは奇跡に近かったんですね。
たかまつ 初めから私が“たかまつなな”本人だと知ってくれていて、だから気が合いそうだと。実際、話し合えば話し合うほど私も惹かれていきましたし。とにかく優しいし、私のように小さなことにくよくよしない。
私も、ヒデさんに出会って変わったんです。これまでは未熟だったから、「私の考えや条件に合わない」と思ったらすぐに距離を取っていた。でも、信頼している人のためだったら自分が変われることを知ったんです。今までは結婚には3つの条件を出していましたけど、条件だけではなく、それ以上に相手を信頼できるか、そして相手のために自分が変われるかの方が大事だなって。ヒデさんに出会って知ったことです。
――結婚観が変わったんですね。
たかまつ 私の知り合いに素敵なご夫婦がいて、旦那さんが本職だけじゃ食べていけないからと言ってウーバーイーツでバイトもしているんですね。奥さんが「彼は本当に素敵な人。ただお金を稼ぐのが苦手なだけ」といいつつ、本当に幸せそうなんです。子育ても二人で分担してやっていました。でも、マッチングアプリでは、彼のような人は「年収」の項目で選ばれないことがほとんどだと思うんです。
私はヒデさんに、二人で子育てしたいから「年収1000万円で深夜に帰宅する人より、年収500万円で6時に帰ってくる人の方がいい」と言っていますけど、婚活アプリでは、「年収1000万円で6時に帰宅する人」を探すから、上手くいかないんです。
最近、政局が日々変化するので、家でもニュースサイトをずっとチェックしていたら、ヒデさんに「スマホばかり見ていないで、僕の相手もしてよ~」とか言われていますけど。




