とはいえ、城島さんや松岡さんとの合流、さらにはタレント活動再開という道は平坦ではない。
「今現在は何も考えられておりません」
日テレとの協議の行方次第だと話す国分さんは、わずかに体を揺らしながら細かく頷いていた。自分ではどうにもできないことへのストレスが感じられる。
続けてやや首をかしげるように視線を落とし、「その先に何か考えられる要素が出てくるのかもしれませんが」と言うと唾を呑み込んだ。今はまだ活動再開を考えることへのハードルが高いのだろう。
「それでもTOKIOはTOKIOだと僕は思う」
引退という可能性についても、「もちろん、よぎりました」と顔をしっかり上げて目を大きく見開いて前を見据えた。引退をほぼ決意したような時期があったのだろう。
それでも踏みとどまった理由を聞かれると唇を巻き込み、視線を落とした。引退せずに活動休止という形で粘ると決めるまでにはかなりの葛藤があったと想像できる。
そしてゆっくりと関係者や仲間、メンバーという言葉を口にし「沢山の方からご意見を頂いた」と、城島・松岡からの支援も滲ませた。そして「今は活動休止という形をとらせていただいております」と続けると、記者たちに向かって頭を下げた。
かつてのメンバー、長瀬智也さんと山口達也さんからの反応について聞かれた時は「控えさせていただきます」と回答しなかったが、形を変えて活動を続ける彼らに、「それでもTOKIOはTOKIOだと僕は思う」と語った。
その表情からは、どのような形になってもTOKIOはTOKIO、自分には帰る場所があるという仲間たちへの信頼さえ感じられた。

