あくまでも本業は「ライバー」と語るが…
Oさんはもちろんライバーで食べているわけではない。ライバーの投げ銭で入る収入は、月500円にもならない。
「生活は苦しいよ。最近は油が高いよね。お金がかかるから外食はしない。自炊しているけれども、節約のために1日3食から2食に減らしている。酒もやめた」
年金を受給しているが、受給額は正確に教えてくれなかった。人に言えるような金額ではないという。
派遣会社に登録し、工場や倉庫の日雇いで働いたり、シルバー人材センターを通じて草刈りや庭木の伐採などの仕事もしている。しかし、こうした仕事の話を聞こうとすると、Oさんは不機嫌になった。
「まあ、そういう仕事もやっているけど、今その話は関係ないでしょ。自分としては、ごにょごにょ……」
あきらめてライバーの話を振ると、イキイキと語りだす。あくまでもOさんの本業は、「ライバー」なのである。
60歳までは半導体の工場や内装工事、訪問販売などさまざまな仕事を経験してきた。正社員だった期間は短く、これまで6年以上続いた仕事はないという。
詐欺のような「ライバー募集」求人も
Oさんのように、仕事を転々としてきた人ほど年金額は少なくなり、60歳を過ぎてからの収入も安定しないケースが多い。現在、派遣会社が紹介してくれる仕事は肉体労働ばかりで、体力的に厳しいと感じている。Oさんは自宅でも気軽にできると考え、ライバーをやってみようと思ったそうだ。
「ネットの『ライバー募集』みたいな求人に応募すると、別のサイトに誘導されて『研修費として30万円払って下さい、いずれは月100万円稼げます』みたいな話ばっかりだよね。まるで詐欺だよ」
詐欺のターゲットになるのは、たいていの場合、お金に困り、お金を求める人である。
