「まるで漫画のキャラクター」「顔と肉体のギャップがスゴすぎ」と話題になることもある女性ボディビルダーのみさみささん(31)。現在は「IFBB PROボディビルダー」として活動し、世界最高峰のコンテストとされる「オリンピア」の頂点を目指して日々トレーニングを重ねている。
ボディビルを始める前は「最も過酷な陸上競技」といわれることもある混成七種競技の実業団選手だったというみさみささん。それまでボディビルとは全く縁がなかったという彼女は、なぜボディビルの世界に足を踏み入れたのか。本人に聞いた。(全2回の1回目/続きを読む)
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太ももに槍が刺さる大ケガをしたことも
――ボディビルの世界で活躍する前は、陸上競技に打ち込んでいたそうですね。どんなきっかけがあったんですか。
みさみささん(以下、みさみさ) 母が元バスケットボール選手で、足腰を鍛えるという方針のもと、みんなが保育園まで通園バスで通うなか、私だけは毎日歩いて通っていました。そのおかげか、保育園時代から男の子より足が速かったんです。
母はバスケットボールをやらせたかったようですが、陸上競技のほうが自分には合っていると感じて、中学生から本格的に始めました。高校時代から混成七種競技に取り組み、全国優勝を目指して練習に打ち込んでいましたが、ケガに悩まされることも多かったですね。
――どんなケガが多かったんですか。
みさみさ 肉離れが多かったですね。あとはケガというよりも事故ですが……太ももに槍が刺さったこともありました。雨で走路が濡れていた日に自主練していて、槍が地面に刺さっているところに猛スピードのまま突っ込んでしまったんです。血がすごく出て、本当に激痛でした。でも試合が近かったのでみんなを動揺させたくなくて、自力で槍を抜いて、ケガのことは隠していました。

