ネパールではカーストの最下層だった

 シュアムと智江さんがネパールのカトマンズで出会ったきっかけは、彼女が銀細工を学ぶためにネパールの工房を訪れ、そのスタッフにシュアムがいたことだった。

 2005年、2006年と二度、智江さんはネパールを訪れているのだが、二度目にネパールを訪れたときからシュアムと付き合い始める。そして、2007年4月には、シュアムを日本へと呼び寄せ、北海道で結婚生活をスタートさせた。

ネパール ©getty

 2007年10月には子供も生まれ、ネパールの洋服やアクセサリー、そしてシュアムがつくった銀細工などを売る店と、カレーレストランをオープンさせた。

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 だが、日本で生活を始めて約1年、2人の結婚生活は最悪の形で幕を閉じたのだ。

 私はシュアムの生まれ故郷であるネパールを訪ね、1カ月半にわたって取材を敢行した。

次の記事に続く 「日本人の女と結婚する夫が許せなかった」ネパールにすでに妻と子供がいただけじゃない⋯「日本人妻と生後6カ月の娘を殺害」ネパール人男性の“歪んだ二重生活”(2008年・北海道の凶悪事件)