「事件を起こしてよかったか?」の問いには…

――銃を作っている過程において葛藤はなかったか。

「特に統一教会の中心人物に対してそういった道徳感情を超えてしまった部分があり、安倍元総理に向かったことに関して、殺害されなければならなかったのは、間違いだったと思っております」

 殺害までは意図していなかったというのだ。

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「銃の威力は相当レベルが低いと思っていたので、命中しても命を落とす確率は高くないと思っていました。自分の人生の意味として、統一教会に打撃を与えるということの実現として引き金を引くのが、最終的に到達したことだった」

 一方、安倍氏を標的とした後、「考えが切り替わることはなかったか」との質問には「安倍元総理が全く統一教会と関係がなかったわけでもありませんので、完全に切り替わるということはなかったです」とし、教団への解散命令や宗教2世支援など事件後の動きに対しては「母親にとっても世の中にとってもあるべき姿」とした。

 そして、「事件を起こしてよかったか?」との問いには、「少なくとも私や被害者にとってはそういう面があった」と自負を滲ませつつ、「全体として考えると一概には言えない」と濁すのだった。

 真意が掴めぬ中、18日の最終陳述が注目される。

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