「グラビアはやらないで」と言われたけど…母親に内緒でグラビア活動をしているワケ

――当初は、お母さんの反対も押し切ってアイドルになったと明かしていましたが、現在は応援してくれていますか?

美波 それまではライブがある日も「今日も秋葉原へ遊びに行くの?」と言われていました。でも、招待したZepp Shinjuku(TOKYO)公演で「プロのアイドルって、こういうことなのね」と認めてくれて、今ではライブに来てくれるようになりました。

 最近は、ステージの動画を見て「このときの表情がよかった」とフィードバックをくれるようになったし、私にとって一番の熱心なマネージャーさんです。

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――現在はお母さんの後押しもありますが、水着画像もアップするSNSで、「グラビアはママに内緒」と公言していますよね。

美波 ネタっぽく見えるんですけど本当です。アイドルになった当時「グラビアはやらないで」と言われたんですけど、グループのメンバーとして上を目指すために挑戦しています。

 バレないように対策していて、私は母のアカウントをブロックしているし、母のスマホをこっそり借りて、母のアカウントからも私のアカウントをブロックしたんです。

 でも、家で水着を干していたら「これ何?」と聞かれて「プールに行ってきた」とごまかしたこともあります。この記事をきっかけにしてバレるなら、仕方ないかなと思っています(笑)。

母親に内緒でグラビア活動を行っているという(写真=美波海音さんのXより)

「毎日が充実しているし、後悔はありません」

――かつては、一流企業や有名ベンチャーの内定も得ていましたが、アイドル1本の選択肢に後悔はありませんか?

美波 たくさんのステージに立てる日常が幸せで、毎日が充実しているし、後悔はありません。所属グループでは“桃鉄”のように色んな場所へ行くことができて、全国ツアーで地方のファンの方と会えるのも楽しいんです。

 以前は、「上智卒業したのになんでアイドル?」の言葉をネガティブに受け止める自分もいたんです。でも、色んな選択肢があった中で選んだ道ですし、私自身も強くなったので、今はその言葉に動じないと思います。アイドルとしての私だけでなく、過去の私も含めて“美波海音”なので、どちらもずっと大切にしたいです。

――過去には英語や中国語をみずから習得して、中学時代からは国際協力に取り組み、大学卒業後にはアイドル1本の道を選んで……と、常に自分の意思を貫く背景にあった行動力も、今後の原動力になりそうですね。

美波 何をするにしても「パイオニアになりたい」という気持ちがずっとあるんです。過去に国際協力の1つとして渡ったカンボジアでは、ホテイアオイという侵略的外来種の植物が人びとの生活や生態系に影響を与えているんですけど、最近では、その力を利用して水をろ過するための研究が進められているんです。私もその力を確かめるために、自宅の水槽で実験もしました。

 たくさんのグループがいるアイドル界で、国際協力とかけ合わせて活動しているメンバーはいないと思いますし、第1号になりたいですね。でも、アイドルはずっと続けられる仕事ではないイメージもあるので、もしアイドルを卒業する日が来るなら、そのあとは大学院に進学して研究生活に入り、別の形で「アイドル×国際協力」を事業として展開する将来も夢見ています。

 

撮影=佐藤亘/文藝春秋

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