「傷ついた心が、いまの自分を作っている」

 中島さん、當真さん、吉田監督からは、映画を観る方々へのメッセージがおくられた。

中島 10代の頃って、いい思い出も、苦い思い出もあると思うんですけど、そういう経験、思い浮かぶ1つ1つがいまの自分を構築する要素になっているんじゃないかなと。『終点のあの子』を観て、大人の方は、自分が10代だった頃を思い出すきっかけになったらうれしいですし、いま学生の方は、自分がどういう学生生活を過ごしていきたいのかとか、将来をどんなふうに捉えてるのかを考えるきっかけになればうれしいですね。

當真 高校生の方は、いま自分も同じ状況にいるなと思うかもしれないし、まさに苦しい思いをしている方もいるかもしれません。この作品を観て、なんか自分だけじゃないんだなって、ちょっと安心してほしいなって気持ちもあります。みんな同じように悩んでいるし、自分自身のあり方、自分の進む道についても、ゆっくりとしっかりと見つけていただけたらなと思います。

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©2026「終点のあの子」製作委員会

吉田監督 中島さんがおっしゃったみたいに、学生時代とか多感な時に傷ついた心っていうものが実際にいまの自分を形成してるってことは、自分自身ものすごく感じています。なので、学生の方はいまの自分をしっかり見つめていただきたいですし、もう少し大人になった方には、自分の中にかつてしっかり傷があったんだということを感じてもらう作品として観てもらいたいと思っております。

監督・脚本をつとめた吉田浩太

「特別な存在になりたい」という願いは、決して少女たちだけのものではない。忘れたふりをしてきた感情にそっと光を当てる映画『終点のあの子』。静かで残酷で、それでも確かに美しい青春のきらめきが、スクリーンに刻まれている。映画は2026年1月23日、全国公開。

©2026「終点のあの子」製作委員会

映画『終点のあの子』 1月23日(金)全国公開

監督・脚本:吉田浩太

出演者:

當真あみ 中島セナ

平澤宏々路 南琴奈

深川麻衣 石田ひかり

原作:柚木麻子『終点のあの子』(文春文庫)

製作・配給:グラスゴー15

©2026 映画「終点のあの子」製作委員会

公式HP https://endof-theline.com/

終点のあの子 (文春文庫)

柚木 麻子

文藝春秋

2012年4月10日 発売

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