11月25日、東京都新宿区百人町――。韓国料理店や韓流ショップが建ち並ぶ大久保通りから50メートルほど路地を入ったところにあるマンション3階から男が飛び降りた。警察による自室の捜索差し押さえから逃走を図ったのである。男は腰椎を骨折し、階下で警察に取り押さえられた。
20代女性の性的姿態を盗撮し、「myfans」というインターネットサイトに動画を投稿したとして12月16日に警視庁捜査1課に再逮捕された小野洋平容疑者(39)である。妻の小野晴香(28)と養子の小野凜(23)両容疑者もともに逮捕された。
5000万円近く稼いでいた
冒頭のマンションから押収されたスマホ37台、タブレット端末1台、ノートパソコン3台、ハードディスク3台からは、100人以上の異なる女性とのわいせつな動画ファイルが860点以上見つかったという。
社会部記者が語る。
「ファイルはいずれも小野が女性と性交する盗撮動画です。こうした動画をアップロードし、小野本人が『月に200万円近く稼いでいた』と供述。警察は2年以上に渡り単純計算で5000万円近く稼いでいたとみています」
背景に何があったのか。
「小野は普段から『一夫多妻』を自称しており、妻の晴香のほか、凜も元内妻。盗撮の件では晴香と凜がラブホテルの天井に火災報知機の外側に似せた隠しカメラを設置する姿が映っていた。また、小野は“頂きおじさん”と自称しており、Xで知り合ったパパ活募集の女性と性交後、晴香と凜が『ウチの旦那に何をやっているんだ』と部屋に押し入り、逆つつもたせ的な行為で慰謝料を請求することもあった。実際に今回の盗撮の被害者にも、100万円以上支払わせています」(同前)
「犬」と呼んで首輪をつけ
冒頭の“捕り物劇”は、盗撮容疑に先立って別の10代女性の監禁容疑で小野が逮捕された際のものだ。住所を転々としていた小野らが10月から家賃約13万円で借りていたとみられる40平米ほどのこの部屋では異様な日常が繰り広げられていた。
「小野はこの10代の被害女性ともXで知り合い、最初は二人で外出し、優しい素振りを見せていたが、次第に言動が荒くなり暴力も振るうようになった。身分証とスマホを取り上げ、『犬』と呼んで首輪をつけ監禁。晴香を『ペンギン』、凜を『ウサギ』と呼んで見張りをさせていた」(同前)
部屋からはスタンガンや手錠、首輪、縄も見つかっている。小野はこの10代女性に、初期化してGPSアプリを入れたiPhoneを渡し、「逃げたら復讐する」、「住所も家族も知っている」、女性の風俗勤務を「親にばらす」などと脅していた。
